霊的本質である、内なる神を発見する

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StarPeople vol.54

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イエスは実在したのか?
グノーシス(霊知)に目覚める時、 内なるキリストを発見する

4月に来日予定のイギリス人覚者、ティモシー・フリークさんは、『イエスの謎(The Jesus Mysteries) 』 という本の著者としても知られ、同書はイギリス、アメリカのベストセラートップ10入りも果たしている。この本で明かされたイエスの真実とは? また、ティモシーさんによる覚醒の革命的手法とは何なのか。



イエスの物語は、 異教徒の神話なのか

一一ティモシーさんの著書『イエスの神秘( The Jesus Mysteries )』 は、英国のデイリー・テレグラフ紙で〝ブック・オブ・ザ・イヤー〞も受賞していますね。本の中心テーマについて教えてください。

ティモシー  私と共著者のピーター・ガンディは、この本の中でキリスト教の歴史とその意味について、革新的な解釈を提示しています。本の中心テーマは、イエスの物語とは、神の子としての奇跡的な伝記ではなく、寓意的に理解されるよう意図して作られた、教義のための筋書きだということです。
 イエスの物語には、数多くのたとえ話があります。そのひとつに放蕩息子の話がありますが、そのような放蕩息子が歴史的に実在したわけではありません。史実かどうかは問題ではないのです。これは教えのための筋書きであり、大切なのはそこに含まれるメッセージを理解することです。それと同じように、イエスの物語全体が、ひとつの大きなたとえ話だということを私たちは言いたいのです。
 イエスの物語とは、処女から生まれ、水の上を歩き、死から復活したひとりの男性の奇跡の話です。これがまるで神話のように聞こえるのは、実際に神話だからです。これは古代地中海を中心に、何百年にもわたって栄えた古代神秘宗教の、異教徒に伝わる神話の改訂版なのです。
 この神話は、数多くの名前で知られる、死後に復活した男性神に関するものです。彼はエジプトではオシリス、ギリシャではディオニソス、小アジア(現在のトルコ共和国)ではアッティス、シリアではアドニス、イタリアではバッカス、ペルシャではミスラとして知られていました。基本的に、これらの男性神はすべて同じ神話上の存在であり、古代人たちが「オシリス│ディオニソス」と呼んだ存在です。
 ピーター・ガンディと私がこれらの異教徒の神話を研究するうち、以前からあったオシリスーディオニソスに関連する神話のモチーフから、イエスの物語を組み立てられることがわかったのです。
 これはどういうことでしょうか?
 イエスという人物が実在したという確かな歴史的証拠はないのですから、イエスの物語は、歴史とは何の関係もないと私たちは考えます。それは、ほかのすべての似たような異教徒の神話と同じように、宗教的神話のひとつなのです。



グノーシス派はなぜ迫害されたのか

ティモシー  イエスの神話は〝グノーシス〞と呼ばれる初期のキリスト教徒によって作られたと私たちは考えています。主流のキリスト教からすると、グノーシス派は少数派グループとして隅に追いやられていますが、私たちは彼らこそが最初のキリスト教徒であったと信じています。神聖ローマ帝国がキリスト教を宗教として採用した時、グノーシス派はカトリック教会によって異端として迫害され、消滅させられたのです。
 グノーシス主義が異端とされた理由のひとつは、イエスが実際に肉体をもって生きたことはなく、イエスの物語が、霊知または神秘的覚醒の状態に導くための秘密の教えを埋め込んでつくり出された寓話であると信じていたことです。



一一グノーシス派の教えとはどのようなものですか。

ティモシー   グノーシス派にとっての霊的目的とは、グノーシス(霊知)の状態に私たちを目覚めさせることです。
 〝福音〞という言葉は「良い知らせ」を意味し、最初のキリスト教徒たちにとっての〝福音〞とは、新約聖書にあるイエスの物語ではありませんでした。むしろ彼らは〝福音こそが霊知である〞と私たちに教えます。〝福音〞(良い知らせ)とは、グノーシス(霊知)を体験することが可能だということです。では〝グノーシス〞とは何であり、それがなぜ良い知らせなのでしょうか?
 〝グノーシス〞とは、「知識」を意味する古代ギリシャ語です。しかしこれは、この世界に関するある特定の情報について知っているというような、通常の意味の「知識」ではありません。それよりもはるかに深いものです。グノーシスの経験はあまりに深いため、頭で考えるのではなく、感じなければならないものであり、言葉にならない神を理解することにより、存在することの本質的な善良さに対する揺るぎない信頼を生じさせます。グノーシス派にとって、彼らが宣言したい良い知らせとは、私たち一人ひとりがこのグノーシスを直接経験することが可能だということです。そして、これは確かに非常に良い知らせなのです!



分離していながらひとつである

ティモシー   グノーシス主義は、グノーシスの経験を通して、神とひとつである私たちの霊的本質を象徴する、「内なるキリスト」を発見できることを教えています。グノーシス主義の考えでは、私たちが本当に私たち自身を知る時、私たちは神を知ることにもなります。なぜなら、私たちの最も深い本質が神だからです。私の中にある深い本質が神です。あなたの中にある深い本質が神です。私たちは誰もが神なのです。
 内なるキリストは、私たちすべての中にある普遍的自己を表します。それはあらゆる存在とひとつである、私たちの本質的存在です。それはヒンズー教徒が「アートマン」と呼び、仏教徒が「仏性」と呼ぶものです。グノーシスとは内なるキリストを自覚し、分離した個人のように見えていながら、実は深いレベルで私たちはすべてひとつであると悟ることです。
 私の最新著書『神秘体験(The Mystery Experience) 』の中で、私は この「すべての中にある神」を単純に「深い自己」と呼んでいます。深い自己とは私、私の神秘的な本質、言葉で言い表せない精神、ありのままの存在です。深い自己に注意を向ける時、私は非常に驚くべき何かを見つけます。
 表面上、私はユニークな「人物(person)」 で す。 この英語の「 person 」という言葉は、「仮面」を 意味する古代の言葉「 persona (ペルソナ)」から生じています。私たち一人ひとりは個々の人間でありながら、さまざまな仮面の下ではひとつの存在、あるいは本質、深い自己なのです。
 すべてがひとつであるという知識とともに、グノーシス主義で「アガペー」と呼ばれる包括的な愛の経験が生まれます。私はそれを「大きな愛」と呼びます。なぜなら、本当にとても大きいからです。それは肉体に直接届く無上の感覚です。その愛は非常に力強く、人生の中の恐ろしい経験さえも乗り越える力を与えてくれます。私たちの敵をも愛することを可能にする、無条件の愛です。
 愛とは、私たちを隔てる分離を通して、ひとつに交わる経験です。私たちが誰かを愛する時、喜びも苦しみも共に分かち合います。互いに別々でありひとつであるという、両方を感じます。私たちは結びつきの親密な奥深さを自覚します。そして、それはとても心地よいものです。
 同じように、すべての生命との結びつきの親密な奥深さを自覚することによって、私たちは人生と恋に落ちます。すべてのもの、すべての人と分離していながらひとつであることを知る時、私たちはすべてのもの、すべての人を愛しています。そして、それは実に心地いいものです。



覚醒のための革命的手法とは

一一 ティモシーさんにとって、意識の目覚めとは何ですか。

ティモシー  私は 12 歳の時に、初め て目覚めの体験をしました。それは私の人生を変える「わお!」体験でした。ある日、丘の上に座って私の故郷であるイギリスの小さな町を眺めていると、私は人生の神秘に非常に深く入り込んでいき、その時、何かが起こったのです。いま思えば、それは私にとって初めてのグノーシス体験だったと言えます。私は「深い目覚め」の状態に入り、そこには人生の大きな疑問に対する大きな答えを見つけたという深遠な感覚がありました。しかし私は、その答えが単なる言葉の寄せ集めではないことに気づきました。私が熱心に探し求めていた答えは、意識の変容でした。
 それ以来、ずっと私は意識状態を変える方法を探求してきました。そのために私は世界中の主要な宗教的伝統をすべて研究し、 30 冊以上の本 を書きました。そこから私がディープ・アウェイク・ライフと呼ぶ、 21 世紀の覚醒のための革命的に新しい手法を開発したのです。
 ディープ・アウェイク・ライフ(深い目覚めの人生)は、生きるという冒険への広い心、知的な正確さ、具体的な肉体感覚を伴うアプローチであり、長きにわたる意識変容の経験と、世界の知恵における伝統の徹底的な研究に基づくものです。
 
ディープ・アウェイク・ライフとは、

奥深い神秘を探求すること
非論理的に考えること
深い自己を自覚していること
大きな愛を分かち合うこと
人生の冒険を楽しむこと
 
 ディープ・アウェイク・ライフを生きるために、私たちはしばしば日常のドラマから離れて、人生の素晴らしい神秘に浸りきる必要があります。そうする時、私たちは目覚めの爽快な興奮を体験します。これを私は「神秘体験」と呼んでいます。神秘体験に深く飛び込む、人生は「わお!」になります。そこには宇宙とひとつになる、畏敬の念に満ちた感覚があります。それはまるで愛の海に溶けていくかのようです。すべてが順調だという静かな確実性があります。そして、まるで故郷に帰ってきたかのような素晴らしい安堵感も―― 。
 奥深い神秘の魅力へと頻繁に旅することで、私たちは再び元気になって、目覚め、つながり、愛に満ちた状態で日常生活に戻り、旅を続けられるようになります。私の著書『神秘体験』の中で、ディープ・アウェイク・ライフの生き方を探ることができます。また、神秘体験ワークショップでは、深い目覚めの状態へと人々を直接導き、素晴らしいワンネスと自分自身への大きな愛を経験できるようガイドします。



目覚めの「わお!」体験で深遠な自己を味わう

一一 4月に日本で開催されるワークショップについて教えてください。

ティモシー  神秘体験ワークショップでは、参加者全員が目覚めの「わお!」体験をすることが目的です。面白く、偏見をもたず、心の広い人生の冒険者たちが集まって、日常生活から特別な休暇をとり、私たち自身の深みを探検します。
 ワークショップでは、私の画期的な非論理的哲学をお伝えします。これは深い自己のワンネスと、個々の自己の貴重な独自性との間にある、矛盾した関係を理解するのに役立ちます。また私は、数多くのディープ・アウェイク・プラクティスを指導し、意識を変えるための簡単で効果的、かつ即時の方法を提供します。たとえば次のような実習です。
●エンタリングとプレゼンシング(入ることと存在すること) ̶ 深い目覚 めの状態に入るためのテクニック。
●ハート呼吸瞑想 ̶ 深い自己を自覚 していると同時に、私たちの弱い人間性を哀れみ深く受け入れられるようになるための実習。
●アイトゥーアイ( I to I, 私と私)・ プラクティス ̶ 「深い自己」同士で 他者とつながるための実習。
 このアイトゥーアイ・プラクティスはきわめて効果的です。これには感覚を通してつながることが含まれます。必要な知識をもって実習すれば、分離からひとつに交わるところまで到達でき、驚くほど素晴らしい感覚を味わえます。
 通常、私たちは互いからあまりにも切り離されているため、本物のつながりという考えが恐ろしく思えることもあります。しかし、実際にそれは完全に自然で、安心できる最高の感覚です。このアイトゥーアイ・プラクティスは、神秘体験ワークショップの真髄であると言えます。なぜなら、別の存在と深くつながるということ以上に、これほど素早く意識を変容させる方法はないということを、私自身が繰り返し見てきたからです。
 東京での神秘体験ワークショップは、深い目覚めの状態の強烈な体験となり、参加者にとって、ここから全く新しい存在の仕方が始まると思います。
 スピリチュアルなことにまだ馴染みのない方には、目覚めの「わお!」体験が素晴らしい新発見になることを願っています。経験豊富な霊性の探求者にとっては、人生を体験的に理解し、解明する力強い機会となるよう願っています。

〝愛する〞とは  ティモシーさんのメッセージ

どうしたら自分を愛せるのでしょうか。
私からのメッセージはシンプルです。
私が「深い自己」と呼んでいる目覚めの状態に入る時、
あなたは、まわりのすべての人の中に美しさを見出します。
そしてあなたは、まわりの皆もまた、あなたの中に美しさを見ていることに気づきます。
するとあなたは、あなた自身の中にも美しさを見出すことができるようになります。
その時あなたは、本当の意味ですべての人を愛せるようになります。
あなた自身のことも。

雑誌『StarPeople』vol.54 (ナチュラル・スピリット社)インタビュー記事より


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